a．主な種類
α線はヘリウムの原子核 で飛距離は5cm程度、紙一枚で止まります。
ラジウムRaやプルトニウムPuのα崩壊によって放出され、α線の通ったところの原子や分子の電子をはじき飛ばして電離させたり、エネルギーを与えて励起させたりします。

β線は電子で飛距離は30~40cm、数ミリのアルミ板で止まります。
β崩壊によって放出されα線より、電離作用や励起の程度が小さく、中性子が陽子に変化する過程でニュートリノとともに発生します。

γ線（X線）は電磁波（光子）で飛距離は長く、鉛のかたまりで止まります。 α崩壊、β崩壊に引き続いて放出されます。

中性子線は中性子で飛距離は長く、水でとまります。原子炉の核反応に使用されます。

b．放射線の単位
CPM（ｶｳﾝﾄﾊﾟｰﾐﾆｯﾂ）； 1分間に検知した放射線の数
Bq（ベクレル）；1[s]間に1個の原子核が崩壊すると1[Bq] （1個の原子核が崩壊して出す放射線の数） （放射能量）
Gy（グレイ）；物質に吸収される放射線のエネルギー量（吸収線量）
Sv（シーベルト）；対象が人体（放射線量）　

空間線量はγ線のみを測定します。測定器のセンサ等を金属で遮蔽して、β線をとめ、γ線を通します。地表から1[ｍ]の高さで水平に測ります。